スリランカ行3

水曜日
朝からドライバーの運転するファミリアDXに乗って、別の遺跡のあるポロンナルワという町に向かいました。車は、昨晩、出会ったフィリピン青年の雇ったもので、ドライバーはスリランカ人のアトラ。バスで3時間はかかる道のりを、アトラは何台ものバスや車をクラクションをさかんに鳴らしながら追い越し、2時間ほどで走りぬきました。

フィリピン青年の名前はアントン、29歳。フィリピンはミンダナオ島の出身で、3ヶ月間ほど東南アジアを旅行し、しめくくりにスリランカにやってきました。10日間ほどでスリランカを回りたいために、車をチャーターしたそうです。

アントンの回る先は、ちょうど私が行きたいと思っている先でした。車に乗せてもらう代わりに、私が各地のガイド代と、サファリの入場料を負担することで、私が同行することが決まりました。

ポロンナルワは、アヌラーダプラをインド人に追われたシンハラ王朝が逃れた先で、10世紀から200年間、続いた王国を築いた場所です。ここではガイドを雇ったので(400円)、詳しい説明が聞けました。王の宮殿は、原型はレンガをしっくいで覆い、1000の部屋をもつ、7階建ての巨大建築物だったそうです。

アヌラーダプラと同様に、ここにも大きな貯水池があります。スリランカの内陸部は、コロンボに比べて湿気が低く、暑く感じます。貯水池がなければ人が暮らしていけなかったに違いありません。

ポロンナルワの宿は、ザ・ビレッジという安宿でした。少し離れたところに、まったく同じ名前のホテルがあり、こちらは高級な有名ホテルです。私たちの泊まった、ザ・ビレッジは沼のほとりにあり、水浴びにきた野生のゾウたちが、宿に乱入し、人々を追い回すことがしばしばあったそうです。しかし、今年の2月に、電流じこみの柵がつくられてからは、ゾウの被害はなくなりました。野生動物の好きなアントンは、ゾウが来なくなったと聞いて、しきりに残念がっていました。

宿の近くの沼のほとりに、大きなブッダの立像があったので、アントンとその前ですわって日暮れまで話をしました。アントンは両親、兄姉妹の6人家族で、お父さんはバスク出身のスペイン人です。お父さんが肉牛やココナッツ農園などを手広く運営し、伯父さんは証券会社、そして叔母さんはレストランを経営する、やり手ファミリーの一員です。アントン自身も、叔母さんのレストランのマネージャーとして新しいメニューの開発や、新店舗のインテリアデザインなどをしきっています。

「ミンダナオはけっこう、めちゃくちゃだよ。ぼくが花のビジネスをやっていたことがあるんだけど、ギャングと土地の所有権でもめて、家や車もろとも、花畑を焼かれちゃった。あの頃は金持ちだったな。。。インドではダブルブッキングのせいで、電車の席がとれなくて、一昼夜をトイレの横で過ごしたよ。汚かったねー。それからもっと前にトルコに旅行したときは、ぼったくりバーでやくざに銃をつきつけられたりして・・・」。発展途上国で聞く、別の発展途上国の人の話は、興味深かったです。

ブッダの立像には、地元の人たちや、通りがかりのトラックの運転手が、熱心に御参りに来ていました。

つづく
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by sunaogoto | 2005-12-28 22:34